【漫画でIT入門】「とあるIT企業の社員活動日誌」第8話「つよつよパソコンを作る~CPU編~」
パソコンを使う人のありそうでなさそうなお話や、
とあるIT企業に務める彼女たちは日々楽しく真面目に業務に励んでいます。その中で、起こったハプニングや困った事などを活動日誌を通して覗き見していきましょう。
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CPUを選ぶ
CPUを組み立てる時、よく組んだことのある人に言われるアドバイスが「ピンを折らないようにね」と言われます。
マザーボードに取り付ける時に挿す角度が悪いと簡単に折れるらしいです。(怖い…)皆様お気を付けください。
さて、CPUを選ぶときに一番悩むのが、どれくらいのレベルまでのものを選べばいいのか?だと思います。パソコンの処理速度を決める大事なパーツなのでいいものを選びたいですが、探していくとかなり値の張るものが多く選び方によってはすごく高くなったりします。
最近だと中くらいのモデルでも十分に快適な動作するものも多く、3D処理やたくさんのタスクを同時に処理するなどのコアな扱い方をしない方からするとそこまで最新モデルを選ぶ必要がなくなっています。
intel社製CoreシリーズとAMD社製Ryzenシリーズの紹介
現在のCPU市場はintel社のcoreシリーズとAMD社のRyzenシリーズの2強となっています。
以前であればintel社が市場の90%以上のシェアを誇っていました。30代以上の方は「intelはいってる」のキャッチフレーズ耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、近年AMD社が急速にシャアを拡大してきており2019年にはAMD社製Ryzenのシェアが6割~7割近くまで伸ばしてきています。最近では既製品のノート・デスクトップパソコンの多くにも内蔵されてきています。
そこで、intel社製CoreシリーズとAMD社製Ryzenシリーズのご紹介を簡単にしていきましょう。
intel社製Coreシリーズについて
intel社製Coreシリーズは2006年に発表されたシリーズであり2021年現在では第12世代まで発表されています。
intel社製Coreシリーズの表記は上記なような法則でなされています。
ブランド名は「Core」シリーズになります。
種類としては現在「i9」「i7」「i5」「i3」が存在しており、この「i」シリーズの下位版として「Pentium」「Celeron」が存在しております。基本的には「i9」が最上位種になります。基本的な違いは搭載されているコア数になります。
世代は第1世代~第12世代まで存在しております。上記表示例であれば「第10世代」を表しています。
型番は漫画内でも話が出ている部分になります。数字が大きければ性能が高くなります。
接尾辞は「表記なし」のモデルが原則普通のCPUになります。「KF」のモデルは第9世代から登場したモデルになります。グラフィックが内蔵されていますが、グラフィックを無力でき、オーバークロックを行うことが出来るモデルです。ゲーム向けに開発されたモデルになります。「K」のモデルはアンロック版とも呼ばれるモデルになります。CPUのクロック率を自由に設定することのできるオーバークロック特化のモデルになります。最後に「F」のモデルは第9世代から登場しており内蔵グラフィックが省かれてモデルになります。その代わりかなり格安で手に入るモデルになります。
※intel社公式サイト(外部サイトに移動します。)
※内蔵グラフィックス・・・CPU内部にディスプレイ表示を行うことが出来るシステムが内蔵されているもの。(内蔵GPUとも呼びます。)グラフィックスが内蔵されていない場合には別途グラフィックスボード(GPU/ビデオカード)を用意する必要があります。
※クロック・・・動作周波数とも呼びCPUのデータの処理の速度を示したものになります。こそ処理速度をCPUが持つ速度以上に動作させる方法を「オーバークロック」と呼びます。オーバークロックは本来の処理速度以上の性能を発揮しますが故障率の高さなどリスクのあるものになります。
AMD社製Ryzenシリーズについて
Ryzen呼び方「ライゼン」はAMD社が開発した2016年に発表したCPUになります。現在だい4世代までが発表されています。
AMD社製CPUは上記のような法則に則り表記されます。
ブランド名は「Ryzen(ライゼン)」になります。
種類としては「3」「5」「7」が存在しており、これらの上位版として「Threadripper」が存在します。
世代は現在第4世代まで発表されており、上記表記であれば「第1世代」のモデルになります。
型番は漫画内でも話が出ている部分になります。数字が大きければ性能が高くなります。「700、800、900」番台がハイエンドモデル、「400,500、600」番台がハイパフォーマンスモデル、「300、200、100」番台がメインストリーム、エントリーモデルになります。
接頭辞は「表記なし」がスタンダードモデルであり普通のCPUになります。「G」がグラフィックス搭載モデルになります。Coreシリーズとは逆でRyzenは基本的に内蔵グラフィックスは搭載されていません。「T」が省電力モデルになります。「S」が省電力モデルでグラフィックスが内蔵されているモデルになります。
※AMD社公式サイト(外部サイトに移動します。)
Core シリーズとRyzenシリーズの比較
近年ではRyzenシリーズが市場を席巻しています。
その理由としてはどこの比較サイトでもRyzenシリーズの方が良いされている為だと個人的に感じています。
同じようなベンチマークテストを行って比較しています。インテル社はベンチマークテストではなく実際のプログラムのパフォーマンスを見てほしいと主張しています。
実際、ベンチマークテストで高評価を受けているRyzenシリーズですが実際ゲームを行うと極端にパフォーマンスが低下するという例も存在しています。では細かく比較していきましょう。
まずは価格面です。価格面でいくとRyzenシリーズの方が安価な設定になっています。第3世代Ryzen9で60000円、第10世代Core 9で66000円になっています。(販売価格)他のモデルで見ても4000円程Ryzenシリーズの方が安価な設定になっています。
性能面でいえば互角といった形になります。マルチスレッド性能(一度に行える処理性能)でいえばRyzenシリーズの方が優れています。しかし、ゲーミング性能という面ではCore シリーズの方が優れています。
他のソフトウェアとの相性面では完全にCore シリーズに軍配が上がります。これまで市場シェアを独占していたため多くのゲーム・ソフトウェアはintel製に最適化されるように設計・製造されていました。そのため現在でもソフトウェアとの相性でいえばCore シリーズの方が優れていると言えます。
これらを踏まえて考えると
Ryzenシリーズ・・・PCの使用目的が明確な人・価格を抑えてパソコンを製作したい人向け
Core シリーズ・・・ゲーミングPCとして利用する人・プロ仕様のソフトウェアまでマルチにパソコンを使用する人向け
と、簡単に比較できます。どちらも良いCPUになっているので選ぶ際の参考にしていただければと思います。
CPUのさらに詳しい情報を別ページにてまとめていますので宜しければ参考にしてみてください。