【PCの内側③】外部記憶装置(HDD・SSD)編 ~HDDとSSDの違いとうまい使い方~

皆さん、こんにちは。ロイです。

今回は「PCの内側」シリーズ第3回。

今回のテーマはパソコンのデータを保存する場所。つまりパソコンの脳みそ、外部記憶装置についてお話していきます。

パソコンを構成するパーツの一つに様々なデータを保存する「外部記憶装置」が存在します。

「外部記憶装置」はHDD・SSD・USB・CD/DVDなど様々な呼び名で呼ばれています。

現在のパソコンにおいてメインで使用されている外部記憶装置はHDDとSSDになります。

パソコンを購入あるいは自作する際には必ずどちらか選ぶ必要が有ります。

当たり前ですがHDD・SSDどちらにもメリット・デメリットが存在します。そのメリット・デメリットを把握し、自分の使用環境にそったタイプを選ぶことが非常に大切になります。

そこで、今回は外部記憶装置の中でもHDD・SSDに焦点を当ててお話していきたいと思います。

これから自作パソコンを作制しようと考えている方やパーツの増設・変更を考えている方、パソコンの勉強を始めた方に読んでいただければと思います。

これまでの記事を読んでいな方はチェックしてみてください。

【PCの内側①】パソコンの頭脳:CPU編

【PCの内側②】パソコンの海馬:メモリ編

HDD(ハードディスクドライブ)とは??

HDD(ハードディスクドライブ)とはいままで主流となっていたパソコン内部に搭載してデータやプログラムを電磁的に書き込んだり、読み込んだりする記憶装置になります。

HDDの構造は、中にデータを記録するプラッタと呼ばれる磁性体が塗られた円盤が複数入っていて、磁気ヘッドで書き込み・読み出しをする仕組みになっています。

プラッタは高速で回転しているので、回転中に大きな衝撃が加わると、プラッタとヘッドが接触するなどして破損やデータ消失等、動作不良の原因となることがあります。

HDDの利点は?

  • 保存できる容量が大きい
    現在(2020年11月現在)、Amzonで購入できるもので18TBが最大の容量になっています。18TBと言われてもピンとこないと来ないと思います。
    1TBの容量で写真約25万枚、動画166時間分、音楽約20万曲分。18TBはこれらの18倍の容量です。途方もない容量です。
  • 「容量単価」が安い
    18TBのHDDの販売価格(Amazon価格)は約72000円です。1TBで約4000円になります。USBで32GBのモデルが3000円前後で売られているのでコストパフォーマンスは非常に高いです。さらに安いモデルでは6TBで10000円。1TBで約1700円のモデルも存在しています。HDDは年々価格が安くなっています

HDDのデメリットは?

  • 構造的に衝撃に弱い
    HDDはデータを円盤状のプラッタと呼ばれるものに保存します。保存方法はレコードやCDと同じでプラッタに小さな溝を掘ることでデータを保存しています。そのため動作中の転倒・落下によってプラッタ表面に傷が入ってしまうとデータの破損や読み込み不良につながります。
  • 消費電力が大きい
  • 読み込み速度がSSDに比べると遅い
    HDDはデータを保存する際にプラッタに磁気ヘッドで溝を掘ります。その際、磁気ヘッドを移動させる必要があるため速度がSSDに比べると遅くなります。HDDの仕様には、多くの場合「7200rpm」などの回転速度が表記されています。rpmとは1分間あたりのディスクの回転数を表し、数字が大きくなるほど回転速度が高速になります。データの読み書きは、ディスクを回転させながら行うので回転速度が速ければ速いほどデータ転送速度が高速になります。
  • 音が気になる
    データの保存・読み書きを行う際の磁気ヘッドの移動の音、ディスクの回転音が発生します。大容量のデータの保存・読み書きを行う際は音が気になる場合があります。


SSD(ソリッドステートドライブ)とは?

HDDと同じ記憶装置になっています。

しかし、データ保存・書き込みにおける構造が全く異なります。

SSDはデータを保存する際、ディスクではなく半導体装置にデータを保存します。USBと同じ仕組みです。

これまで、大容量のデータを保存する際はHDDが使用されていました。(容量が多く確保出来ていた為)

しかし、近年ではSSDの容量も多く確保出来るようになっており急速に普及しています。

また、M2規格と呼ばれる規格も存在します。この規格はマザーボード(パソコンのメインの基盤)に直接はめ込み使用します。軽量化・コンパクト化進んでおりノートパソコンでの使用が進んでいます。

SSDの利点は?

  • 衝撃につよい
    SSDはディスクにデータを読み書きするわけでは無いのでディスクに傷が入りデータが読み込めないなどの不良が発生しません。
  • データの読み書きの速度が早い
    データは半導体装置に保存・読み書きされるためHDDのように磁気ヘッドの移動などが発生しない為遅延なくデータの保存・読み書きを行うことが出来ます。
  • 音が気にならない
    HDDと違いディスクの回転などが無いためかなり静かに運用することが可能です。
  • サイズがコンパクト

SSDのデメリットは?

  • 容量がHDDに比べて少ない
    Amazonで購入できるものでは4TBのモデルが最大になっています。HDDに比べると少ないです。
  • 「容量単価」が高い
    Amazonの4TBのモデルで55000円から70000円のなっています。1TBに換算すると14000円から17500円になります。HDDに比べると1万円以上高くなっています。データの保存という観点からはコストパフォーマンスが悪いです。
  • 突然故障する可能性がある
    SSDは半導体を使用してデータを保存しているため突然故障する可能性があります。そのためデータのサルベージがHDDに比べると難しいです。

HDDとSSDのうまい使い方は??

HDDとSSDの特徴をまとめてみましょう。

  HDD SSD
速度(データの保存・読み書き) 遅い 速い
容量 多い 少ない
耐衝撃性 弱い 強い
価格 安い 高い

 

これまで見てきたようにHDD・SSDはそれぞれの特徴が存在します。

では、どのように選択・利用していけば的確に使用できるのでしょうか?

HDDのうまい使い方

HDDの最大の特徴。

それは容量が大きいということです。

弱点は衝撃に弱い・重量があるということです。

これらのことを考慮するとデスクトップパソコンや自宅で使用するパソコンに搭載するのがいいでしょう。

現在、自宅で使用するのであれば衝撃や重さといった問題に直面することはなくなるでしょう。

しかし、速度という問題が残っています。

デスクトップパソコンであればHDDとSSD両方搭載することが可能になっています。

そのため、速度を重視するアプリやデータなどはSSDに容量が大きい物はHDDに保存するなどの工夫をすることが出来ます。

また、HDDの使用環境はパソコンには限らずテレビの録画先としても優秀です。テレビの録画は多くの容量を使用します。また、長期の保存をすることが多いためHDDが適しています。そしてなおかつ容量単価が安いのも家庭には優しいですね。

 

SSDのうまい使い方

SSDの最大の特徴。

それは、耐衝撃性・軽量ではないでしょうか。

これらのことを考慮するのであればノートパソコンといった持ち運びを行う端末での使用が良いでしょう。

仕事でパソコンを持ち運ぶ方は多いと思います。現代のビジネスにおいてパソコンの軽量化・堅牢化は必須の条件ではないでしょうか。

SSDはその必須条件をクリアするには最適なストレージと言えるでしょう。

そして、データの読み書きスピードも速いのでストレスなくビジネスに集中することが出来ます。現在、多くのノートパソコンにはSSDが搭載されているので選択肢も豊富です。

現在、使用しているノートパソコンがHDDの方もSSDに換装することをオススメします。

SSDの問題点は容量がHDDと比べると少ない点です。

ですが現在は512GBの容量のモデルがノートパソコンでも出ているのでそこまで容量不足に陥る事もないと思います。

また、容量が不安であればクラウドストレージや外付けのHDDを併用することで解決することが可能です。

まとめ

HDDとSSD。

2つともストレージでデータを保存・読み書きするという目的においては同じです。

しかし、データの保存・読み書きの方法が違いそれだけで大きく特徴が変わってきます。

HDDであれば大容量で安価。SSDであれば高速で軽量。といったメリットがあります。

逆にHDDであれば衝撃に弱い・速度が遅い。SSDであれば容量が少なく価格が高い。といったデメリットも勿論存在します。

今後おそらく技術の発展とともにSSDがストレージにおいてメインストリームを行くでしょう。

しかし、両者のメリット・デメリットは大きく変わることはないと思います。

ですので、特徴をしっかり把握し、適切な条件でうまく使用することが今後さらに重要になっていくでしょう。

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